実は、豆乳にはもう一つ、大きな楽しみがあります。


これで、湯葉が作れるのです。


生の湯葉は、うまい。


しかも、豆腐より簡単に作れます。


浅くて広い鍋がいい。


豆乳を入れ、できるだけ弱火にしてじつと待つ。


すると、豆乳の表面にちりめんのようなしわが現れる。


膜ができたのです。


鍋の端から長い串を差し入れて、膜をすくい取る。


これが、湯葉だ。


栃木県「日光の湯葉」を取材した時に、工場の作業を見ていて覚えた。


職人はきれいにすくい取り、乾燥させたり、形を整えて揚げたりするが、こちらはすぐに生で食べるから、膜が広がってなくても気にしない。


わさびじょうゆで食べる。


刺し身感覚です。


絹ごし豆腐は重しをかけないで、豆乳をそっくりそのまま固める。


メーカーでは今、グルコノデルタラクトンという凝固剤を使うのが普通だ。


これを使うと、非常に薄い豆乳でも固まる。


ミキサーにかけたダイズを煮る時も、泡がふきこぼれないよう、メーカーは消泡剤を加える。


そんな食品添加物は、こっちは関係ないから、安心だ。


豆腐の型も市販品があるが、私は金網のざるに布を敷いて代用しています。


逆さにして取り出すと、ドーム型になるのがごあいきょうだ。


こいつは、確かに味が濃い。


今回、ちょっと豆臭さがあるのは、ミキサーにかけた豆を煮る時間が足りなかったのかもしれない。


だが、これはこれで大量生産の豆腐よりは確実にうまい。



分量は料理の本を見てもらうことにして、簡単に手順を書くと、


1.ダイズは漬け汁ごとミキサーにかける

2.大きい鍋に湯を沸かして1を入れ、焦げつかないようにかき混ぜながら弱火で7、8分煮る

3.熱いうちに布袋で搾ると、豆乳ができる

4.別に、にがりを適量の水に溶かしておく

5.豆乳を再び鍋に入れ、70~75度に火加減を調節しながら、にがりを3、4回に分けて静かに入れ、全体をゆっくりとかき混ぜる

6.白いふわふわのかたまりと、透明な液に分かれてきたら、火を止め、ふたをして10~15分おく

7.型に布を敷いて6を入れ、重しをかけて水をきる

8.固まった豆腐を30分ほど水にさらして、にがりの臭みを抜けば、できあがりだ。


これは、木綿豆腐の作り方です。


のんびりやって、バケツ2杯分もサヤがたまった。


家に持ち帰り、今度はサヤから豆を取り出す。


新聞紙を広げ、豆はボウルの中へ、サヤは新聞紙に積み上げる。


「虫食い豆が、ちょっと多すぎるな」とは思うが、無農薬だからしかたない。


1粒ずつよく見て、虫食い豆は捨てる。


大きいボウルー個分残った豆を、南の窓の下に広げて干す。


2列の畝でこれだけ残れば満足としよう。


1週間後、いよいよ豆腐を作る。


ダイズを1晩、水に漬けてふやかしておかなければならないので、2日がかりだ。


11月23日4年前に、財団法人ベターホーム協会の「手作り豆腐教室」を取材したことがあります。


男性の姿も多く、毎回、満員の盛況だといいます。


「市販の豆腐は、なんだか味が薄いような気がして」という参加者の声を聞いた。


本当にそうなのか。


自分で作ればわかることです。


今年は2回に分けてまいたエダマメも、すっかりダイズの姿になりました。


根がしっかり張っているので、引き抜くのが骨だ。


枝からサヤを一つ一つ取り、バケツに入れる。


この作業、けっこう時間がかかるが、まあ天気はいいし、風も気持ちよい。

老人はよく誤嚥する、というのは、私たちが思いこんでいるほどには本当ではない。

私たちだってときどき誤嚥しかかる。

しかし、咳のひとつもすれば、ちゃんと食べものが食道側に戻るのです。

しかし、肺活量の少ない老人は、1回の咳では食べ物が戻らず、そこで長くむせるのです。

つまり、老人がよく誤嚥するというよりは、よくむせるというべきなのだ。

だとすれば、誤嚥しかかったときに、効果的に咳が出るようにすることこそ大切ではないか。

そのためには、上を向いていては駄目なのです。

呼吸筋である腹筋は、寝ていると、座っているときの半分の力しか出ないというではないか。

誤嚥を起こさないためにも、また、誤嚥してしまったときにも、座っていることが、いかに生理的な姿勢であるかは明白なのです。


麻痺以外で老人の嚥下を困難にしている理由は何でしょうか。

麻痺のない老人でも、よくむせているではないか、あれは老化のせいで、嚥下反射が弱くなったからではないか、と言う人がいるかもしれない。

老人は特別な存在で、だから、普通の方法ではなく、特別なアプローチ、すなわち、点滴だとか鼻腔栄養だとかをしなければならないと主張する人たちにとっては、"老化"というのは便利な言葉です。

何でも老化のせいにすればいいのだ。

しかし、80歳後半や90代の老人の嚥下反射が弱っているなんてことはないはずだ。

たとえ意識レベルが"昏迷"なんて分類されてしまいそうな人でも、口の中に食べ物を入れれば、ちゃんと飲みこんでくれたりするのです。

不随意の反射運動であるからこそ、他の機能が老化で低下してしまっても、むしろ健全に残っている、という印象さえ受ける。

老人が水分を飲むのが苦手なのも、まったく同じ理由です。

食べ物ならまだ自分でコントロールできるのだが、飲み物は、勝手に喉に向かっていってしまうのだ。

だから、脳卒中で麻痺のある人や、パーキンソン病で筋の固縮のある人ほど食事のときに前屈みの姿勢をとらねばならないのです。

ところが、「前屈みにすると、食べ物がロからこぼれてしまうんです。だから、上向きの方が食べさせやすいんです」なんて言う人がいる。

家庭ならともかく、介護で給料をもらっているプロとしては、失格です。

口からいくらこぼれても、拭けぼいいのだ。

それで病気になることはない。

しかし、前にこぼれるのではなく、後ろにこぼれたら、誤って気管や肺に入り、気管支炎や肺炎を引き起こしてしまう。

ご存知のように、高齢者の実質的死因で一番多いのは肺炎、気管支炎です。

その中には、ギャッチベッドでの食事によってつくられたものが無数にあるに違いない。



一般に人は、他人と接するときは、社会的役割によって定められた人間関係のルールにしたがっています。


つまり、年少者は年長者に敬意を払い、子供は親を敬い、男性は女性を大切にする・・・といった具合です。


最近はそれも崩れてきているところもあるようではあるが、基本的にはまだ十分、人の行動を規定する力を失っていません。


ところが、いったん車の中に入ってしまうと、それらの社会的役割はあまり意味がなくなってしまう。


その代わりに、道路交通法という法規が行動の基準となるのです。


だから、何かというと法を盾にとろうとする傾向が強いようです。


そのためかどうかわからないが、科学警察研究所の調査によると、「歩行者が優先であるといっても、横断歩道でないところを横断する人は、車にひかれてもしかたがない」という意見に賛成の人が196名中、46名もいるという少しばかり物騒な結果も出ています。


つまり、自動車に乗っているときは、合宿免許で学んだ法規を基準にすると同時に、車の種類で相手を判断していることになります。


その意味では、自動車がまだステイタスシンボルとして機能する場合もあるのです。

昔から、ビタミンDをこの所要量の百倍とか、数百倍も与えないとくる病になってしまう子供がいます。


今ではこの原因の一つは、ビタミンDから活性型ビタミンDを作る酵素が腎臓で欠けているためだということがわかりました。


もちろん、別の原因の場合もあります。


体の中でうまくビタミンDを利用できないためにくる病になるわけです。


この頃、腎臓病で透析が必要な患者さんが増えていますが、この人たちも活性型ビタミンDをうまく作れなくなるので、くる病に似た骨軟化症になりやすくなります。


こうした病気を防ぐために、新しい活性型ビタミンD製剤が開発され、これらの病気の予防に使われています。


この製剤は老人の骨粗形松症の予防にも使われています。

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